近況とハンマー何とか

ご無沙汰です。

Apple のデベロッパー登録料をにらんでみて、iOS の開発者登録を一時休止しています。このごろは PHP, Java が多い感じです。というわけでアプリ開発も休止中。久しぶりに Orizome で遊んでみたら「やっぱ良いね〜」と思いましたが、処理速度がネックですね。(というか今の端末ではダウンロードできないか。。。)

さて、技術的な話題を1つ。

セキュリティ的な問題(CPU の脆弱性)からMac OS を更新して High Sierra (=10.13.x) になったのですが、今まで使っていた KeyRemap4MacBook での設定が効かなくなってしまいました。

そもそもを言うと、マウスではなく、トラックボール T-BC21 を使っているのですが、こいつはボールはあってもスクロールホイールがありません。ではどうやってスクロールするかというと「いわゆる中ボタンを押しながらボールを回すとスクロール」という設定でやっていました。この設定を取り持つのが KeyRemap4MacBook だったわけで。

しかし、使えなくなってしまったので、久しぶりに改めて調べてみると後続となるアプリケーション Karbiner がありました。https://pqrs.org/osx/karabiner/

が、インストールしても中ボタン→スクロールの変換設定はなしorz。アンインストール。

参ったなあ、AppleScript でも組むかと思いましたが、最終的にたどり着いたのが HammerSpoon。http://www.hammerspoon.org/

Lua は知識としては知っていましたが、結構書き方が独特だなぁ… といっても、ほとんどはコピペしただけですけど。設定は ~/.hammerspoon/init.lua のファイルにテキストエディタで書き込みます。HammerSpoon.app を起動してリロードして設定適用。

というわけで中ボタン→スクロールの変換をするコードは以下の通り。使用は自己責任で。※自分もテスト中に一度、クリックできなくなってかなり焦りました…

(べた書きですみません。ちゃんとインデントしてね。)
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

local log = hs.logger.new(‘my_logger’,’debug’)
— log.i(‘Initializing’) — will print “[mymodule] Initializing” to the console

curr_win = nil
mx = 100
my = 100

function get_window_under_mouse()
— Invoke `hs.application` because `hs.window.orderedWindows()` doesn’t do it
— and breaks itself
local _ = hs.application

local my_pos = hs.geometry.new(hs.mouse.getAbsolutePosition())
local my_screen = hs.mouse.getCurrentScreen()

return hs.fnutils.find(hs.window.orderedWindows(), function(w)
return my_screen == w:screen() and my_pos:inside(w:frame())
end)
end

down_event = hs.eventtap.new({ hs.eventtap.event.types.otherMouseDown }, function(e)
curr_win = get_window_under_mouse()

local mp = hs.mouse.getAbsolutePosition();
mx = mp[‘x’]
my = mp[‘y’]
return true
end)
down_event:start()

release_event = hs.eventtap.new({ hs.eventtap.event.types.otherMouseUp }, function(e)
curr_win = nil
return true
end)
release_event:start()

drag_event = hs.eventtap.new({ hs.eventtap.event.types.otherMouseDragged }, function(e)
— log.i(‘dragging,,,’)

if (curr_win) then
local dx = e:getProperty(hs.eventtap.event.properties.mouseEventDeltaX)
local dy = e:getProperty(hs.eventtap.event.properties.mouseEventDeltaY)
— log.i(‘x:’ .. dx .. ‘ y:’ .. dy)

hs.eventtap.scrollWheel({-dx * 3, -dy * 4}, {}, ‘pixel’)
hs.mouse.setAbsolutePosition({x = mx, y = my})
end
return true
end)
drag_event:start()

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

MouseButton3 でも 4 でも全部取ってしまう処理です。down_event と release_event は不要だと思って一旦消したけど、たまに Firefox がクラッシュする原因になってたっぽかったので復活。curr_win を取るコスト考えてもあっていいよね。速度測ってないけど。

hs.eventtap.scrollWheel({-dx * 3, -dy * 4}, {}, ‘pixel’)
の行の数字をいじるとスクロールスピード調整ができます。dx, dy のマイナスをとればスクロール方向が逆に。

まあそんなところです。

といっても XQuarts 上で効かなくなったりするので、これを機にスクロールホイールのあるマウス購入検討中、なのであります。

エレコムのでかい奴かなー。

カテゴリー: tech | 2件のコメント

CX-Lap released!

 ザクッと作ったラップタイマーアプリ、CX-Lap をリリースしました。
 We released iOS-App “CX-Lap”.

appicon-60@3x
iTunes Link
日本語: https://itunes.apple.com/jp/app/cx-lap/id930728565?mt=8
English: https://itunes.apple.com/us/app/cx-lap/id930728565?mt=8

 サポートページはこちら↓ Support page.
http://ginuuk.net/cx-lap/

 皆様のお役にたてば幸いです。

 ちなみに「折り染め」の方は更新停止中です。設計やコードを全て見なおしたいので、次回(?)のリリースではバージョン2.0として出すことになると思います。

カテゴリー: news | コメントする

魔女の宅急便

 角野 栄子「魔女の宅急便」全6巻読了。

 いわずと知れたジブリのアニメ。ちょっと前に実写化もされましたね。しかし実は原作は児童向けの6冊の物語。実写化は原作をベースにしているはず(見てませんが)。

 アニメの方はキキの旅立ちから1年で終わってしまいますが、原作の方はだいたい1年1冊で5年と少し離れた1年を描いています。挿絵も年を経るにしたがって、キキが少女から大人の女性になっていくのが頼もしい感じです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
▼第1巻より

 挿絵は第1巻が「はじめてのおつかい」の林明子、第2巻が広野多珂子、それ以降が佐竹美保。個人的には1巻の林さんの絵が好きですね。第4, 5巻のお年ごろのキキもかわいい!

 さて、その物語りのお話し。

 例えばキキがオソノさんに水着を借りて海水浴に行ったり、黒という色を否定してオシャレに決めてみたり、そうそう、アニメのラストの飛行船事件は全くないし、トンボ君が自転車こいで空をとぶこともありません。この辺は飛行機好きらしい宮崎監督の趣味かもしれませんね。

 絵かきのお姉さんも違った風ですし、オソノさんの息子も歩き回ります。そんな風景の中、やっぱり「お届けや」としてのキキのハラハラドキドキの大活躍!第1巻の時計の話が好きですね。

 アニメの方は2時間ちょっとという時間のために圧縮されているイメージありますね。しかし原作ではさすがの6冊といいますか、キキはじっくりと成長してきます。

 登場人物もなかなか魅力的。脳天気だったり、楽天的だったり、全体に「あっけらかん」としていて、1人1人が独立した人物として生き生きと描かれています。たまに嫌味を言うような人もいるけれど、極端な性格なので、何故か納得してしまう。これはこの世界観が柱として真ん中にしっかりたっているからでしょうかね。

 キキは色々な人に会い、様々な経験をして失敗もして、嬉しい事だったり悲しいことだったり、時には叫びたいような時もあったり。壁にぶつかって、涙をながしたり、現実の人付き合いで本当にいやあな気持ちになったりもします。

 それだけに、共感しながら読んでいくことができました(通勤電車で児童文学のを開くのは少しはずかしかったけれど。)第5巻の大団円でキキは大人の仲間入りまで。第6巻ではさらに成長をしたキキの苦悩や喜びを覗き見ることができます。

 児童文学という設定ではありますが、実際は大人向けだと思います。自分も呼んでいて、少女のキキだけに限らずジジのボヤキや芸術家の情熱の裏なんかがよくよく感じられました。

 また一味ちがった、本当のキキの物語でした。

カテゴリー: Book Review | コメントする

一日江戸人

 杉浦日向子「一日江戸人」読了。新潮文庫。

 杉浦さん、いや、「杉浦日向子先生」という方がとおりがよいでしょう。NHK でやっていたコメディお江戸でござるの後半に、前半の演劇に出てきた事柄に対し、実際の江戸時代の風俗や習慣から解説やツッコミを入れるコーナーがあって、そこで解説役というか先生をしていた方。いつも和服をきちっと着て、ニコニコしながら、あそこは良かった、これはありえないというような話をする。

 番組前半の劇はいつも同じような調子であったのもあって次第に飽きてしまったのですが、後半だけは必ず見ていました。その頃は歴史物はほとんど読んでいませんでしたが、このコーナーは毎回楽しくテレビにかぶりついていました。

 この本をよんでから、このごろはどうしたのかなと思って調べてみて目を疑ったのですが、2005年に病気でお亡くなりになったとのこと。テレビの人ではあったものの、子供の頃から馴染みのあった方だったので、かなりショックでした。遅まきながら、ご冥福をお祈りします。

 さて、一日江戸人。

 江戸のさまざまな面に視点を向け、風俗や定められたルール、人々の心意気などを解説する。大奥の生活あり、春画あり、夏休みに大根やら豆腐のレシピあり。現代生活を風刺するような、笑い飛ばすような記述もスパイシーで香ばしい。

 杉浦日向子先生は漫画家としても活躍されていたそうで、自筆のイラストが大量に配置されています。これがもし、文章だけだったり、輪郭もよくわからないような写真で解説されていたとしたら、これほど楽しめる読み物にはならなかったでしょう。

 絵には漫画特有のユーモラスがありながらも小さな字なんかが1つ1つおもしろい。もちろん内容は説明文と絵なのですが、面白おかしく、そう、日向子先生が NHK でニコニコしながらお話ししてくれたときのような感じです。

 江戸とその時代を知るという意味でもなかなか有意義ですが、その中でも気楽さやおおらかさを歌うイントネーションみたいのもあって、読み終わった後にはさっぱりとした心持ちになりました。

 大きくなってしまった東京ですが、この本を読んでから「江戸」として眺めるとまた面白いかもしれませんね。

カテゴリー: Book Review | コメントする

【予告】折り染め4i をiOS7 対応に

 We are planing to update Orizome4i for iOS7 at next version.  In iOS6 or less version’s device, the layout of the view may be broken (partially).

 折り染め4iを遊んでいただいている皆様、ありがとうございます。今のところまで100ダウンロードも行っていないぐらいですが、めげずに頑張っていこうと思います。ものづくりは好きですし、愛着もありますし。

 さて、現在リリースしている折り染め 4i – version.1.0.2 は iOS5.1 に最適化していますが、Apple ストアの仕様変更などもあり、次からのものについては iOS7 に最適化した状態でリリースをする予定です。iOS6 以下についてはレイアウト崩れなどが発生する可能性があります。

 本当は iOS7 以上と未満の両方を対応したいところなのですが、現状のスタッフの時間的都合から鑑みますと、ちょっとむずかしい状況です。新機能やバグ修正を優先させることにしました。

 iOS7 最適化は行いますが、アップデートしなければ iOS7 未満の端末でも引き続きご利用いただけます。しばらくはバージョンアップを我慢して、新しい iPhone を買った時にまた新しいバージョンを楽しんでいただければと思います。

 どうぞよろしくお願いいたします。

カテゴリー: news, Orizome | コメントする

ヒュースケン日本日記

 自分の記憶のためもふくめて、本のレビューを書いていこうと思います。少ししたらアフィリエイト兼ねて Amazon のリンクを置いたりするかもしれません。なので気が向いたらぽちっとどうぞ。

ヘンリー・ヒュースケン著/青木枝朗訳「ヒュースケン日本日記」読了。岩波文庫。

 ヒュースケンは江戸時代末期のオランダ人。米のタウンゼンド・ハリス(日米修好通称条約に尽力し、後に初代駐日公使)に雇われ、1856年に来日して通訳として活躍。1861年にローニンに襲われ28歳で死去。

 本はアメリカ出発から始まり、310ページのうち、序盤の130ページは日本到着までの喜望峰やモーリシャス島、バンコク、香港に寄港した時の記録などを描いています。

 挿絵は豊富にあり、ほとんどが西洋画家によるものですが、数枚はヒュースケンの自筆。それから元箱根の街道沿いを写した写真もありました。個人的にはあの辺かなと思い浮かぶところがあって実感があり、おもしろい感じです。

元箱根写真
▲元箱根の写真

 前半は詩的なところもあったりして私日記らしい。日本についてからは忙しくなった所為か日記というよりも記録という風味が強くなってきています。

 意外だった場面は初めて富士山を見た時のもの。

私は感動のあまり思わず馬の手綱を引いた。脱帽して、「素晴らしい富士ヤマ」と叫んだ。

 やはり富士山の美しさというのは万国共通、かつ時代を問わず、うったえるものがあるのだなあと思いました。富士山の賞賛がたっぷり2ページ(笑。

 箱根を超えた江戸ではハリスとともに将軍に謁見したりしつつ、のらりくらりとした日本側の「委員」との交渉をこなしていく過程がえがかれています。

 終盤では上司であり身近な同胞であるハリスが重病におかされ、臨終の言葉を交わすシーンも印象的。結局ハリスの病状は回復するのですが、他の部分では飛び飛び日記になっているのに対して、やはり1日日記としてしっかり書いてあったりします。

 全体的にはその名前のとおり「日記」であり、物語的な起承転結が激的に描かれているわけではありません。なのでエンターテイメントとして期待して読むとちょっとつまらないかもしれません。もちろん部分的には日常の事件や日本についての感動や驚きといったものは描かれていますが、ある程度は時代背景やハリスの性格・交渉姿勢などを知っているほうがフムフムとなる、ちょっと上級者よりの読み物と言えるかと思います。

 もっとも印象に残ったのはタイクーン(13代将軍・徳川家定)との謁見の直後に書かれている、

日本の宮廷は、たしかに人目を惹くほどの豪奢さはない。廷臣は大勢いたが、ダイヤモンドが光って見えるようなことは一度もなかった。

から始まる下り。鎖国を切り開いたハリス(とヒュースケン)の将軍謁見という光景から自問自答が始まり、先進国からの素晴らしい「文明」という光が日本に差し込むことを賛美した後、「この文明は本当にお前(日本)のための文明なのか」と問う。

 その続きについては実際に読んで欲しいですが、要するにヒュースケンは300年間近く鎖国という閉じこもりを続けてきた日本という1つの世界が終わる、その実感をその謁見の間において感じ、記したのだと思います。

 時代は進み、古きは置き去られるのは必定ですが、その大きな転換期を見て、感じた言の葉は非常に心に迫るものがありました。

 全体に淡々とした調子ではありますが、時代の大きなうねりを感じたい人におすすめしたい一冊でした。

カテゴリー: Book Review | コメントする

遊び方ムービー作りました

 使い方がよくわからないという声を頂きましたので、マニュアルとしてのムービーを作成しました。下記のメインページから御覧ください。

 We made movie ‘how to play Orizome4i’. It will help you to fun the App.

折り染め4i (Orizome4i) Main Page
 日本語:http://ginuuk.net/orizome/
 English: http://ginuuk.net/orizome-en/

カテゴリー: Orizome | コメントする

折り染め4i ver.1.0.2 Released

 折り染め4i のバージョン1.0.2をリリースしました!
  We released Orizome4i version 1.0.2!

 iOS7 で画面の表示が崩れるのを修正しました。皆様にはご迷惑をお掛けしました。iOS7 に完全対応というわけではないのですが、とりあえずは使えるようになったと思います。プレビュー画面に入った時に重くなるという現象があるようですが、これについては調査中です。

折り染め4i (Orizome4i) Main Page
 日本語:http://ginuuk.net/orizome/
 English: http://ginuuk.net/orizome-en/

 使い方周りでホームページにいろいろと書いていこうと思っています。アプリ自体のパフォーマンスや使い勝手の更新もやりたいのですが、ちょっと先になりそうです。

カテゴリー: Orizome | 1件のコメント

折り染め4i ver.1.0.1 Released

 折り染め4i のバージョン1.0.1をリリースしました!
 We released Orizome4i version 1.0.1!

<追記>
 すみません、ver 1.0.1 では iOS7 での表示不具合があります。近日中に修正予定です。
 We’re sorry, ver 1.0.1 has a bug about view in iOS7, and are going to revise at next version…
 修正しました → ver.1.0.2 Released

 アドオンで有効になる「背景への画像設定」のバグの修正が大きなところです。

折り染め4i (Orizome4i) Main Page
 日本語:http://ginuuk.net/orizome/
 English: http://ginuuk.net/orizome-en/

 このところ更新が滞っていますが、時間をみつけていろいろ改善していこうと計画中です。どうぞ、よろしくお願いします。

カテゴリー: Orizome | コメントする

折り染め4i (Orizome4i) Released!

 iPhone アプリ「折り染め4i」をリリースしました!

 折り染め自体は昨年、2012 年のはじめに思いついたアイディア。

 「作りたい。作ろう!」と盛り上がり、そこから iOS アプリや OpenGL の勉強を進めて、本日やっと、リリースにこぎつけました。

 まだまだ未熟なアプリですが、楽しんでいただければ幸いです。

折り染め4i (Orizome4i) Main Page
 日本語:http://ginuuk.net/orizome/
 English: http://ginuuk.net/orizome-en/

カテゴリー: news | コメントする